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2018年12月30日 (日)

防音壁~設計編

このブログも放置気味ですが、作りかけのもの~望遠鏡とか自作BB-8とかも放置気味(汗
なんですが、この秋は室外機の防音壁の製作に集中してました。今住んでいる家はエアコン一台で全館冷暖房なので、どの部屋も暖かくて快適です。しかし、その暖房が一台の室外機で作り出している関係で、その騒音が結構あります。特に寒くなると耳障りなんです。そんなこともあり、冬を迎える前に防音壁をつくって室外機を覆ってしまおうと計画しました。
 
防音といっても「遮音」と「吸音」があります。
S1
正しく違いを理解している人が少ないようですが、遮音は音を壁で反射させることで音の侵入を防ぐ方法、一方、吸音は文字通り音を吸収させることで音を抑える方法です。遮音には質量則という法則があり、基本的に単位面積当たりの重量が重いほど遮音に優れています。木造のアパートより、鉄筋コンクリートのマンションの方が隣室の音が聞こえないのはそのせいです。しかし、遮音は音を跳ね返すだけなので、遮音壁で囲まれた空間は音が何度も反射して、音がすごく響くことになります。これを防ぐの吸音材で、室内に吸音材を置くことで反響を押さえることができます。吸音材にはスポンジとかグラウウールとか、ふわふわした素材が使われます。
 
この関係をわかってると、薄っぺらいシートや発泡スチロールを壁に貼っても防音にはほとんど役に立たないことがわかります。
 
本題にもどって、室外機は家の壁から20㎝ほど離れて設置されています。壁は室内側から石膏ボード、グラスウール105mm、ダイライト、外張り断熱材70mm、サイディング14mmと、かなりの厚さがあり、防音性もかなり高いのですが、室外機の騒音は低周波が主体でこれはなかなか遮音が難しいです。 遮音壁を通過した時の透過損失は
20log(f×m)-42.5[dB]
で計算されます(少し違う式もあるみたい)。ここでfは周波数、mは単位面積あたりの質量[kg/m^2]です。なので、周波数が低いほど、遮音が難しいことがわかります。室外機の騒音をスマホで録音して、FFT解析してみた結果がこれ
Ff
100Hz以下の低音が非常に大きいことがわかります。
 
当初は市販の防音壁を買おうかと思ったのですが、検索してよく引っかかる「一人静」とかは、1平方mあたり10万円近くもしてとても手が出ません。なので自作することにしました。設計指針としては
  • なるべく安く、でも20年超の耐久性を持たせる
  • 簡単に分解できるように分割式にする
  • 鉛や石膏ボードのように廃棄処分が難しい素材は使わない
ということで、こんな感じに作ることにしました。
S2
1.5mm厚のステンレス板(SUS304)をコの字型に加工して、その中に40kg/m^3のロックウールを詰めます。こうすることで遮音と吸音の両方の性能を持たせます。室外機にはもともと鉄製のフードで覆われていますが、それと外壁との間に設置することにしました。
ステンレス板は曲げ加工ドットコムでコの字型の加工も依頼しました。こればっかりは工場でやってもらわないと人力では無理です。ロックウールはたまたま別目的で購入していた75mm厚のニチアスホームマットを流用することにしました。この二つの面密度を合計すると約15kg/m^2となります。このときの透過損失をグラフにすると
Ftoku
60Hzで17dB、125Hzで23dBの遮音性能が出そうです。低音は音が回り込む回折が起こりやすいので、室外機を完全に覆う必要がありますが、予算や見た目の問題を考えて高さは2mほどにしました。

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